本日午後、町村官房長官が記者会見で、まもなく南極海で開始される本年度の“調査”捕鯨の対象からザトウクジラを外すと発表したことに対し、国際環境保護団体グリーンピースは声明を発表し、南極海での捕鯨全体を止める第1段階に過ぎないと述べ、クジラ保護区である南極海を現在航行し、まもなく1000頭近いクジラの捕獲を開始する日本捕鯨船団の即刻の日本への帰国を求めた。

「本日の日本政府の発表は確かに良いニュースだが、1種類の鯨類を1~2シーズンの間だけ守るだけでは、日本の捕鯨船団が行っている南極海での環境破壊が解決されるものではない」と、グリーンピース・ジャパン海洋生態系問題担当部長の佐藤潤一は述べた。

佐藤潤一はさらに、「日本政府は、『調査』という名目で、誰も必要としない科学プログラムに国民の税金を使用し、極わずかしか需要の無い鯨肉のために約1000頭ものクジラを毎年、クジラ保護区(サンクチュアリ)である南極海で捕獲している」と語り、「日本政府は、世界の人々の環境保護へ願いを受け止めるとともに、南極海での捕鯨が日本の文化とは無縁のものであることを認めるべき。今回の発表にあるようなザトウクジラの捕獲停止を1~2年停止するだけでなく、日本の捕鯨船団は直ちに帰港すべきだ」と述べた。

グリーンピースのキャンペーン船・エスペランサ号(オランダ船籍、2076トン)号は、日本の捕鯨船団の活動を監視するために現在、南極海に向かっている。エスペランサ号には英国の報道機関など世界のメディアも乗船しており、グリーンピースの南極海での活動を世界に発信している。

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海洋生態系問題担当部長 佐藤潤一
広報担当        村上京子