本日早朝、「そのチョコMatta(待った)! 遺伝子組み換えを使わないで」のメッセージの付いたクリスマスツリーと、大きなメッセージボードが明治製菓本社(東京都中央区京橋)前に登場した。このクリスマスツリーとメッセージボードは、遺伝子組み換え大豆由来のレシチン(添加物)を使用している明治製菓に対し「そのチョコMatta」キャンペーンを展開している国際環境保護団体グリーンピース・ジャパンが、遺伝子組み換え原料を使わないチョコレートを求める消費者の声を伝えようと明治製菓に届けたもの。

明治チョコレートの包装紙に似たデザインのメッセージボードには、「そのチョコMatta」キャンペーンを開始した先月以降、グリーンピース・ジャパンに送られた「遺伝子組み換え原料を使わないで!」との消費者からのメッセージがびっしりと貼り付けられている。これまでにグリーンピース・ジャパンに届いたメッセージは350通以上。ボードにはその3分の1ほどが貼り付けられている。グリーンピース・ジャパンの遺伝子組み換え問題担当棚橋さちよと、サンタクロース1人、トナカイ4匹は、このツリーと消費者から送られたメッセージすべてを届けようと、明治製菓のお客様センターを訪ね、担当者への面会を求めた。

棚橋さちよは、また、中国の明治製菓(廣州明治制果有限公司)からグリーンピース中国支部へ送られた文書の明治製菓本社担当者への手渡しを求めた。この文書は、「遺伝子組換作物由来原料を発注しておらず、かつ、遺伝子組換作物由来原料を発注する計画もありません」との中国の明治製菓の遺伝子組み換え原料使用ゼロの方針を証明するもの。グリーンピース・ジャパンは明治製菓に対し、日本でも同様の方針を取るよう求めているが、明治製菓本社は消費者には「グリーンピースは文書を拡大解釈している」と説明し、グリーンピース・ジャパンにはこの文書が紛失したと答えている。

この日、明治製菓はグリーンピースからの贈り物の受け取りを拒否。グリーンピースはクリスマスツリーと消費者から寄せられたメッセージを持ち帰った。

「遺伝子組み換えでない大豆由来のレシチン(添加物)を取り扱う会社は世界中にたくさんある」と棚橋さちよは語り、「チョコレートが多く購入されるバレンタインデーまでには安心な食品の生産を始めてもらうよう、これかも明治製菓への働きかけを続けていく」と結んだ。

グリーンピースは、遺伝子組み換え原料が使われていても、食品にはそれが正確に表示されておらず、消費者が知る機会のないまま遺伝子組み換え原料を使った食品を購入し、消費者の体内に入り込んでいる現状を変えようと、消費者に人気の高い製菓メーカーの明治製菓への働きかけを今年春から開始した。先月からはレシチンが使用されているチョコレートを対象に「そのチョコMatta!」キャンペーンを展開。チョコレートの包装紙に似せたチラシを11月21日に明治製菓本社前で配布。これまでに都内2箇所を含め、約2万枚強のチラシを全国に配布している。

明治製菓の佐藤尚忠代表は、チョコレート・ココア協会会長でもあり、グリーンピース・ジャパンは、明治製菓の決断がチョコレート業界へ与える影響を期待している。明治製菓は、遺伝子組み換え原料使用に関しては「一部のお客様が不安に思っているのは理解しています」(棚橋さちよとの電話で)と答えているが、その意向はいまだに生産工程に反映されていない。また、明治製菓はグリーンピース・ジャパンが11月21日に行った本社前でのチラシの配布を遺憾とし、それ以降、グリーンピース・ジャパンとの面会やFAXの受付を拒否している。

グリーンピース・ジャパンは「そのチョコMatta」キャンペーンと同時に、遺伝子組み換え食品表示の法改正に向け、他の100以上の賛同団体と共に政府への働きかけを続けている。

そのチョコMatta 遺伝子組み換えを使わないで! 明治チョコレートをトゥルフードに

お問い合わせ:
遺伝子組み換え問題担当 棚橋さちよ
広報担当        村上京子