遺伝子組み換えを使わないで!と呼びかけ、メッセージを配布。明治製菓本社前(c)Greenpeace
国際環境保護団体グリーンピース・ジャパンは、本日早朝、東京都中央区京橋にある明治製菓株式会社本社前で、「そのチョコMatta(待った)! 遺伝子組み換えを使わないで」と書かれたチラシの配布を開始した。出勤前の明治製菓社員の方々に手渡されるグリーンピースのチラシは、明治チョコレートの包装紙に似たデザインで、明治製菓のチョコレートへの訴えであることが誰にも分るようになっている。また、グリーンピース・ジャパンのウェブサイト上では、一般から「そのチョコMatta(待った)」の声の募集を同時に開始。この募集はチョコレートの販売が急増する来年のバレンタインデーまで続き、集まった消費者のメッセージは随時、明治製菓に届けられることになっている。チラシに添付された葉書からも「そのチョコMatta(待った)」の声を届けることができる。

「明治製菓は、遺伝子組み換え作物由来の原料を使わない方針を発表しているが、遺伝子組み換え作物が含まれる可能性の非常に高い『遺伝子組み換え不分別』の原料をチョコレート菓子に使用している」と、グリーンピース・ジャパン遺伝子組み換え問題担当の棚橋さちよは語る。「遺伝子組み換え原料を使用した食品に不安をもつ消費者は多い。食の安全を求める消費者を裏切らないよう、遺伝子組み換え原料の使用をただちに停止し、遺伝子組み換え原料を使用しないチョコレートを販売してほしい。」

明治製菓本社前 明治製菓本社前(c)Greenpeace
明治製菓は、『トゥルーフード・ガイド』(注2)編集時のグリーンピース・ジャパンとのやりとりのなかで、遺伝子組み換え原料は使わない方針としているが、表示対象となっていない添加物・レシチンには、遺伝子組み換え不分別のダイズを使用している。一方で、中国の明治製菓(廣州明治制果有限公司)は、中国で生産する商品については、遺伝子組み換え原料を使用しないと明確に回答している。これはグリーンピース・チャイナの働きかけに答えたもの。

遺伝子組み換え作物の栽培は、これまで自然界になかった生物を野放しにすることになり、遺伝子組み換え作物による汚染は自然生態系を広範囲に破壊する。また遺伝子組み換え原料を使用しつづけることは、遺伝子組み換え産業を助長し、環境破壊に加担するのと同等の責任が問われる。

グリーンピース・ジャパンは、遺伝子組み換えを使用しないチョコレートを求める「明治製菓をトゥルーフード(注1)に」というキャンペーンで集まった消費者の声を、今年2月に明治製菓に届けるなど、今までに非公開の交渉も含め、くり返し明治製菓に対して遺伝子組み換え原料使用の見直しをもとめて交渉を行なっている。


ウェブサイト「そのチョコMatta(待った)!遺伝子組み換えを使わないで」をご覧ください。


注1:トゥルーフードとは、以下のように定義しています。

遺伝子組み換え原料を使っていない食べものです。
環境とわたしたちの健康をまもることにつながる食べものです。
持続可能な農業を支援する食べものです。
注2:『トゥルーフード・ガイド』 2006年9月グリーンピース・ジャパン発行

お問い合わせ: 特定非営利活動法人グリーンピース・ジャパン
遺伝子組み換え問題担当 棚橋さちよ
広報担当 村上京子