〜Greenpeace 横浜港に着岸するエスペランサ号
横浜港への着岸ができず4月1日より同港沖に停泊していた国際環境保護団体グリーンピースのキャンペーン船エスペランサ号は、本日早朝、船内の一般公開を行わないとの条件付きで横浜港内の埠頭に着岸を許可された。

エスペランサ号は先月 28日に東京港に入港を予定していたが、前日の27日、同船の入港手続きを行っていた船舶代理店が全日本海員組合から“テロ行為”を行っている団体との取引は中止するよう迫られたため入港手続きが中断。その日以来八丈島沖で停泊していた5日間を加えると、本日の入港までに10日間の待機を強いられたことになる。

横浜港に着岸したエスペランサ号
〜Greenpeace
「船員と船舶の安全のために着岸を果たせたことは大変うれしいし、理解を示していただいた港湾関係者には非常に感謝している。しかし、船内の一般公開を行えないという条件は残念です」と、海洋生態系問題担当の佐藤潤一は語る。「私たちが本当に“テロリスト”であるのかどうかは、実際に皆さんの目で見てもらって判断してもらうが一番」と語った。

エスペランサ号は本年2月、日本の捕鯨船団にクジラ保護区に指定された南極海で捕鯨をやめるよう訴えるために南極海に向かったが、2月15日、南極海で火災を起こした捕鯨母船の日新丸の救援に活動を切り替え、本年度の捕鯨を中止した同船団が南極海を脱出するまで見届けた。復旧作業中に築かれた捕鯨船団との対話による関係を広げ、南極海の海洋生態系の保護と捕鯨の問題について話しあう目的で今回の日本への航行となった。

しかし、全日本海員組合が麻生外務大臣に対してエスペランサ号の入港拒否を依頼するなど、グリーンピースの活動への中傷のために入港が困難となり、一般公開も中止という事態を招いた。

「世界の300万人近い人々から支援を受けているNGOのキャンペーン船の内部を日本の皆さんに見ていただけないのは大変残念。NGOの活動を抑制しようとする今回の動きは表現の自由の侵害で、日本の民主主義の根幹にかかわる問題」とグリーンピース・ジャパン事務局長星川淳は語る。「事態を深刻に受け止め、エスペランサ号の入港のために支援をいただいた報道関係者やNGO、また多くの個人の方々と二度と同じような事が起こらないような活動を展開していくつもりだ。」

エスペランサ号は7日の夜に横浜港を出航し、韓国へと向かう。

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特定非営利活動法人グリーンピース・ジャパン
海洋生態系問題担当部長 佐藤潤一
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