本日、グリーンピースは北朝鮮の指導者キム・ジョンイル総書記に対し、就任9周年と合わせた核実験の中止を呼びかけた。

「キム・ジョンイル総書記は核兵器の実験を行なうより、この機会に核のない世界に向けて足を踏み出すべきだ」と、グリーンピース・オーストラリアパシフィックの事務局長スティーブ・シャルホーンは述べた。「一部の国々が核兵器を保有するかぎり、他の国々もかならずそれを持ちたがる。北朝鮮は核実験を思いとどまり、核開発計画を放棄すべきだが、それはすべての核保有国についても言えることだ。」

このような実験は朝鮮半島の緊張を増すだけでなく、東アジア全体に核軍拡競争をもたらすだろう。すでに韓国も、日本と同様なプルトニウム備蓄の保有に関心を示している。日本は世界一のプルトニウム備蓄を誇るばかりか、最先端のミサイル技術も持っている。 ( 注1 )

「北朝鮮は、パキスタンとイランとの取り引きによって核物質を入手したとされる。原子力発電と核兵器は”解決”ではなく”問題”である」と、シャルホーンは言葉を結んだ。


注1
日本の核兵器開発の見通しについては下記の論文を参照のこと。
“Thinking the Unthinkable”, Dr Frank Barnaby and Shaun Burnie, Oxford Research Group and the Citizens’ Nuclear Information Center (2005).
「日本の核武装と東アジアの核拡散」 フランク・バーナビー/ショーン・バーニー オックスフォードリサーチグループ/原子力資料情報室(2005)

グリーンピース・ジャパン核問題サイト

お問合わせ:
グリーンピース・オーストラリアパシフィック事務局長 スティーブ・シャルホーン
電話 +61 400 514 727
グリーンピースインターナショナル Mhairi Dunlop
電話 +44 7801 212 960