国際環境保護団体グリーンピース・ジャパンは、本日、日米首脳会談を二日後に控えた京都市内で記者会見を行い、両国政府が合意した沖縄の普天間基地移設計画は建設予定となっている地域の環境を大きく破壊するものであるとして、日米両首脳に同計画案の撤回を強く求めた。記者会見には辺野古沖に生息する海生哺乳類ジュゴンの着ぐるみを着たグリーンピースのスタッフ6人も参加し、「辺野古の海を壊さないでください」と訴えたブッシュ大統領と小泉首相宛ての 手紙 を発表した。

手紙では、辺野古の海はジュゴンの「大事な食べ物であるアマモがいっぱい茂っています。基地が作られると、海の底は、セメントや土砂が流れ込み、アマモは死んでしまい、わたしたちは生きていけなくなります」と伝え、また、基地建設は地元住民が反対していること、ジュゴンがIUCN(国際自然保護連合)で絶滅危惧種に指定されていることなど、両首脳の合意が沖縄のみならず世界の声を反映しているものではないと指摘した。

円山公園(京都市東山区)で行われた記者会見にはグリーンピース・ジャパン事務局長のスティーブ・シャルホーン、グリーンピース・ジャパン海洋生態系問題担当の高名瑞、ジュゴンの着ぐるみを着たグリーンピースのスタッフ6名や京都や東京から参加したグリーンピース・ジャパンのボランティアなど、16名が参加。 「SAVE THE DUGONG, STOP AIR BASE」と書かれた、幟や漫画の噴出しの形をしたプラカードを掲げて、普天間移設計画を撤回するようアピールした。

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〜 Greenpeace/Toyoda

記者会見で、スティーブ・シャルホーンは「絶滅のおそれのあるジュゴンとその生息環境の保全の観点から、沖縄の辺野古における代替施設建設計画は中止すべきだ。現行案、縮小案、沿岸案のどれをとってもこの点には変わりはない」と語り、「今回の会談で両国首脳はまず、地元からの理解を可能にするには両者の合意の撤回しかないことを確認すべきである」と結んだ。

辺野古のジュゴンの手紙

プレスリリース:日米政府の10月26日 普天間基地移転合意でも環境破壊!~グリーンピースら環境保護4団体が共同声明~(10/28)

プレスリリース:「SAVE THE DOGONG! STOP THE AIRBASE!」~グリーンピース、米国大使館前で辺野古「縮小案」撤回を求めてアピール!~(10/26)

プレスリリース:辺野古が海の生態系にとって貴重なことを解ってください!~グリーンピース、2プラス2の前に駐日米大使に手紙で面会を要請~(10/20)

プレスリリース:辺野古「縮小案」でも環境問題は解決せず~グリーンピース、地元名護市長に中止要請書提出~(10/7)

グリーンピース・ジャパン海洋生態系問題
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