[写真]北極横断に挑むロニー・デュプレとエリック・ラーソン 〜 Greenpeace/Mark Warford

地球温暖化の影響の深刻さをブッシュ大統領に知らせようと、ふたりのアメリカ人が北極を横断中である。現在、北極圏横断に挑戦しているのは、ロニー・デュプレ(44歳)とエリック・ラーソン(33歳)。成功すれば北極探検史上初めてカヌーとスキーでの横断となる。5月12日、ロシアの北端のセベルナヤ・ゼムリャ群島のケープ・アークティチェスキー(Cape Arctichesky)から総行程約2000キロの旅に出発 ( 注1 ) し、本日で12日目。国際環境保護団体グリーンピースは現場からの報告を毎日Webサイトに掲載している。 ( 注2 )

「5月16日 北緯81度11.84分 東経98度11.14分 華氏20度(摂氏マイナス7度) 曇り 強い南東の風に流されている流氷のせいで旅が進まないのではない。むしろ、ホッキョクグマが私達のテントの上に飛び乗ったりしているから前に進まないのだ。この4日間反時計回りに動きながら海氷の上をうろうろしている。今の僕らにはあまり選択肢がない。」(グリーンピースUSA Webサイト5月16日のロニーの日記より。)

[写真] 〜 Greenpeace/Mark Warford

計画実現まで2年を要したこの北極圏横断は、国際保護団体グリーンピースの地球温暖化の影響を世界に伝えるキャンペーン、「シン・アイス(薄い氷)プロジェクト(Project Thin Ice)」の一部である。グリーンピースのサポーター(寄付者)であるロニーとエリックが思い立ち、グリーンピースに声をかけて始まったもの。グリーンピースはふたりが北極圏を横断している間に、キャンペーン船「アークティック・サンライズ号」をグリーンランドに就航させ、専門家・科学者とともに北極圏の地球温暖化の影響観察と調査活動を行う。
中間地点の北極点へ到達するのは7月前半、横断最終地点、カナダのエルズミア島への到着は8月末と予定されている。

[写真] 〜 Greenpeace/Mark Warford

「ふたりは大変な挑戦だということを知っている。同時に地球温暖化の深刻さを知っている」と、7月よりアークティック・サンライズに乗船してグリーンランドの調査を開始するグリーンピース・インターナショナル気候変動問題担当のメラニー・ドウチンは語っている。「ブッシュ大統領が何もしなくても、彼らのようにアメリカには地球温暖化の影響を非常に心配している人々が大勢いることを世界が知ることは重要だ。みんながみんな100日間もかけての北極横断はできないが、日々の生活のなかで、米政府に働きかけたいと思っている。」
グリーンピースでは二人へのインタビューの手配を行っている。同時に今回の北極横断から得られる地球温暖化の影響の写真、ビデオも随時配信する予定。ご希望の方は、グリーンピース・ジャパン広報担当までご連絡ください。

注1 グリーンピースは出発当日の模様を写真とビデオで記録し、Webに掲載している。
(ご希望の方はグリーンピース・ジャパン広報担当までご連絡ください。)

注2
Project Thin Ice 2005 (英語)
グリーンピース・ジャパンでは6月中に日本語サイトを公開予定。

関連URL

グリーンピース・ジャパン地球温暖化問題サイト

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気候変動問題担当 中島正明
広報担当  城川桂子