[ワシントンD.C.発] 本日、グリーンピースは、訪米中の稲嶺惠一沖縄県知事が訪問するブルッキングス研究所前で県知事を出迎え、グリーンピース・ジャパンのキャンペーン部長、佐藤潤一が県知事に直接、貴重な海洋生態系が残る沖縄県辺野古沖に予定されている米軍基地の建設中止を日米政府に強く求めるよう訴えた。また同時に、日本時間の16日朝から夕方にかけて行われた、辺野古沖での海上保安庁による暴力的な市民の排除行為に対しても強く批判した。
県知事は、3月12日から17日の予定で米国連邦政府及び議会関係者等へ沖縄の負担軽減を訴えるためワシントンD.C.を訪問している。グリーンピース・ジャパンの佐藤潤一は14日に沖縄からワシントンD.C.入りした。

稲嶺知事に泡盛をプレゼント
〜 Greenpeace/KEITH K. ANNIS

ブルッキングス研究所前には、約20名が集まり「Governor Inamine, Save the Dugong in Okinawa, Stop the Air Base(稲嶺県知事、基地建設をやめて沖縄のジュゴンをまもって)」と訴えた。佐藤潤一は「辺野古見直しを真剣に米国政府に訴えてほしい」と、ジュゴンのイラストが入ったラベルの泡盛を県知事に手渡した。この泡盛には、本日も暴力的な排除行為に遭いながら、ジュゴンの生息する辺野古の海域を平和的に守ろうと必死に抗議行動をしている沖縄の人々の思いがこめられている。
「沖縄の負担軽減を求めるのであれば、同時に辺野古の見直しも積極的に訴えるべき。日米政府に結論を委ねるだけでは足りない。昨年9月の世論調査では81%の県民が辺野古への移設に反対している」と佐藤潤一は述べた。さらに「県知事は、ボーリング調査会社や海上保安庁による、平和的な抗議活動を行っている市民を暴力的に排除する行為を徹底的に批判すべきだ。県が許可を与えているボーリング調査でこのような行為が行われているのを静観するのか」と付け加えた。

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スパット台船に対峙するグリーンピースのゴムボートと反対派住民の船 〜 Greenpeace

辺野古での貴重なサンゴ礁と海洋生態系を守るための抗議行動は、本日で2971日となる。グリーンピースも、2月より辺野古にスタッフを滞在させ、3月1日から13日までキャンペーン船「虹の戦士号」を派遣するなど、地元の抗議行動に参加してきている。しかし、虹の戦士号が辺野古沖を離れるのを待っていたかのように、業者の作業船が海上保安庁の護衛のもとに工事を再開した。
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ゴムボートを駆るグリーンピーススタッフ尾崎由嘉 〜 Greenpeace

16日早朝には、ボーリング調査に使われる可動式大型やぐら(スパット台船)を辺野古沖まで運んできており、これの設置を阻止しサンゴ礁を破壊から守ろうとしていた市民団体の船やグリーンピースのゴムボート2艇は一時的に海上保安庁の船に拘束された。操船していたグリーンピース・ジャパンのスタッフ尾崎由嘉がその際に殴られ、もう一方のゴムボートは船外機を水没させられ、市民団体の船も補助燃料を奪われて燃料切れによる漂流の危険にさらされた。「今日の海上保安庁は、朝から業者の船と行動をともにしていた。燃料を奪うなどは、海のルール違反だ」と、基地建設に反対するヘリ基地反対協議会の大西照雄協同代表は語っている。
参考ページ
グリーンピースの沖縄での活動
ワシントン D.C. での活動の模様
お問い合わせ:
グリーンピース・ジャパン
キャンペーン部長・佐藤潤一(在ワシントン)
広報担当・城川桂子(在東京)
グリーンピース・USA 広報担当・ナンシー・ウワ(Nancy Hwa)