同会見でグリーンピースは、去る3月4日に米国連邦地裁が、沖縄のジュゴン保護に米国の国家歴史遺産保護法(National Historic Preservation Act[NHPA]))を適用することを可として米国防総省の却下申立を退けたことや、グリーンピースが行っているWebサイトを通じた呼びかけに、多くの米国市民も基地建設反対の声をあげていると説明。また、日本政府に対してだけでなく、訪米のために本日那覇を出発する稲嶺沖縄県知事に対しても、米軍基地建設計画撤回を米政府に求めるよう強く求めた。
記者会見に出席したのは、グリーンピースUSAの事務局長ジョン・パサカンタンド、グリーンピース・ジャパン事務局長スティーブ・シャルホーン、グリーンピース・ジャパン コミュニケーション・ディベロップメント部長金繁典子の3人。シャルホーン事務局長は辺野古沖の虹の戦士号を昨日下船してこの会見に臨んだ。
「米国防省が潰そうとしている沖縄のサンゴ礁には、1000を超える海洋生物種が生息しており、その中には貴重なジュゴンや絶滅危惧種であるウミガメ数種も含まれている。このような貴重な海域を破壊する計画は、米保護法にも触れる、ラムズフェルド国防長官でも保護法を遵守するだろう」と、パサカンタンド事務局長は語った。
「この計画がもたらす環境破壊は甚大で、今沖縄に必要なのは、米軍基地の保護策ではなく、海洋の保護策だ」とシャルホーン事務局長は提案した。
また、グリーンピースが各支部を通じてWeb サイト上で展開している辺野古支援のサイバーアクション参加者は開始より日々増え続け、「この2週間で、5168人の人からリボン ( 注1 ) が寄せられ、ブッシュ大統領、小泉首相への抗議の手紙は1万通に上っている。そのうちの半数は米国からのもの。メールの発信地は118ヵ国に上っている」と、金繁部長は語った。
パサカンタンド事務局長とシャルホーン事務局長は会見の後、沖縄に向け出発、同日午後7時ごろ那覇空港に到着する。二人は、11日に辺野古沖にある防衛施設局がボーリング調査のために設置した単管足場(通称:やぐら)での座り込みに参加する予定で、10日午後7時ごろ那覇空港到着と同時に沖縄の報道関係者を対象に記者会見を開くことにしている。また、3月11日は報道関係者用に虹の戦士号からゴムボートが出される予定。 ( 注2 )
(注1) 2月28日から同団体がWebサイトを通して「ジュゴンと美しいサンゴ礁を守るために、リボンを送りませんか?」と呼びかけ、これに応じた世界の人々の支援の心をリボンにして虹の戦士号のマストに張ったロープに結び付けているもの。
(注2) 3月10日の記者会見の詳細と、3月11日の報道関係者用ゴムボートの乗船に関しては広報担当までお問い合わせください。
グリーンピース・ジャパンSAVE THE DUGONG サイト
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特定非営利活動法人 グリーンピース・ジャパン
広報担当 城川桂子