[沖縄発]本日早朝、国際環境保護団体グリーンピースのキャンペーン船「虹の戦士号」(オランダ船籍、555トン)が、マストに渡したロープに色とりどりのリボンをはためかせながら辺野古沖に到着した。
同船は昨日午後4時に那覇港を出航。午前7時に辺野古沖に到着した。ロープに結び付けられた約1000本のリボンには、2月28日から同団体がWebサイトを通して「ジュゴンと美しいサンゴ礁を守るために、リボンを送りませんか?」という呼びかけに応えた世界の人々の支援の心が托されている。この呼びかけは、現在、グリーンピース・ジャパン、グリーンピース本部、アメリカ、インド、ブラジル、中国など同団体の各支部のWebサイトで行われており、昨日夕方までに到着した支援のリボンがロープに結び付けられている。リボンの数は今後も増える予定。沖縄ジュゴン「自然の権利」訴訟の原告でもあるアメリカのNGO生物多様性センター(Center for Biological Diversity 本部アリゾナ州)などの他のNGOもグリーンピースの呼びかけに応えて各自のWeb上での呼びかけを行っている。

このほか、グリーンピース・ジャパンのWebサイトのメッセージボードには世界68カ国からさまざまな声が寄せられており、また、ブッシュ米国大統領と小泉首相に対して基地建設反対を訴えるサイバーアクションには世界各国からすでに4000以上の人々が参加している。そのうち80%は米国からである。

グリーンピースは、午前9時に「虹の戦士号」から4艇のゴムボートを下ろし、1艇に3から4人のスタッフを乗せて辺野古のリーフ内に入り、まず、ボーリング調査のために防衛施設局が設置したジャングルジムのような単管足場(通称:やぐら)で続けられている基地建設反対の座り込み現場を訪問して、グリーンピースの役割を確認する。午後3時からは辺野古の浜辺で行われる「ヘリ基地反対協議会」と「命を守る会」の合同ミーティングに参加し、地元の人々と交流した後、明日からの行動予定を打ち合わせる。この打ち合わせに従ってやぐらの座り込みに8日から参加する予定。また、ジュゴンの目視調査や海中デモンストレーションも明日から開始される。目視調査は、日の出前後と日の入り前後の毎日2回、虹の戦士号のマスト上から行う。また、軽飛行機を用いた空からの目視調査も予定している。海中デモンストレーションは気象状況にあわせて日程を決める予定。12日には稲嶺惠一沖縄県知事がアメリカ訪問のために那覇空港を発つのに合わせて、地元の市民団体と共に海上パレードを行う。

「この美しい辺野古の海にやっとたどりつくことが来て大変うれしい。世界10カ国から集まっている乗組員やグリーンピースのスタッフをゴムボートに乗せて辺野古のリーフ内に入り、米軍基地建設によってこの美しさが破壊されないよう地元の人々に協力したい」と、虹の戦士号船長のニコラス・デレクは語った。「辺野古の浜に集まっている人たちは、辺野古の海のサンゴ礁やジュゴンなどの貴重さをいちばんよく知っている。私たちは虹の戦士号に届いている世界じゅうからの支援の声とともに、座り込みに参加する。米軍基地建設計画からこの貴重な生態系を守ることは辺野古だけでなく、沖縄県の将来にとって必ず重要な選択だ。」と、グリーンピース・ジャパンのキャンペーン部長佐藤潤一は語っている。

虹の戦士号は12日夜まで辺野古沖に滞在し、13日に那覇港に戻る予定。
なお、3月10日にはグリーンピースUSAの事務局長ジョン・パサカンタンドが日本に到着。10日午前10時30分より東京の外国人記者クラブで記者会見を行った後、10日夜半に辺野古入りする。


グリーンピース・ジャパンSAVE THE DUGONG サイト


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広報担当  城川桂子