グリーンピース・ジャパンは21日、青森県六ヶ所再処理工場で開始されるウラン試験開始に反対して、「始めるな!再処理」と書かれた横断幕を手にして再処理工場正門前で抗議行動を行った。全国組織の「止めよう再処理!全国実行委員会」、原水禁国民会議や地元の市民などとの共同行動。同工場正門前にはグリーンピースのメンバー7人や地元の市民など総勢150人が集まり、抗議の声をあげた。

20日午前7時45分に「ほくしん丸」(745トン)がむつ小川原港に接岸。六ヶ所再処理施設事業者である日本原燃株式会社によれば、試験用ウランを約31トン・ウランを積んでおり、そのうち約14トン・ウランが酸化ウラン粉末、約17トン・ウランが模擬燃料集合体であるという。試験では粉末ウランを硝酸により溶解し、ウラン溶液として使用する。ウラン試験には、総量で53トン・ウランの劣化ウランが使用される予定で、残りの輸送は、来年早々に行われる見込み。

「このまま、本格稼働に進むと、取り返しのつかない放射能汚染が起こる。再処理で作られるプルトニウムには使い道がない。再処理を進める正当な理由はどこにも見当たらない」とグリーンピース・ジャパン核問題担当野川温子は述べた。

グリーンピースは、再処理は、放射能汚染を引き起こすこと、年間原爆1000個分にも上るプルトニウムが生み出されること、再処理技術の安全性が確立されてないこと、などから強く反対し、使用済み核燃料の処分方法として、直接処分を検討することを提言してきた。商業規模の再処理を行っているのは、イギリス・フランスだが、経済的に見合わないことから、イギリスでは2010年に再処理工場閉鎖が見込まれており、フランスでは、2007年から後の再処理契約がない。

参考ページ:
2004/12/20-21 スライド
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