グリーンピース・ジャパンは明日10日、今月中にも劣化ウランを使用した試験が予定されている青森県の六ヶ所再処理工場に関して、「国民的議論が必要だ」として、朝日新聞東京西部版に意見広告を出す。

意見広告は日本地図に「放射能」と「でちゃう」の2語を重ね合わせたデザインで、再処理工場が稼働すれば、放射能が出て日本中に広く拡散することを表現。さらに、「ホントに六ヶ所村の核再処理工場 稼働した方がいいと思う? そろそろ判断の時 みんなの意見がわかるアンケートします。お答えください。結果もこっちで発表します。」とグリーンピース・ジャパンのwebサイト上に設定された設問に答え、意見を寄せてもらうように呼びかけている。

でちゃう 放射能 アンケート

劣化ウランを使用した試験はこの21日にも実施される見込み。試験で使用される劣化ウランは現在、茨城県東海村にある三菱原子燃料または日本原子燃料あるいは双方と、神奈川県横須賀市にあるグローバル・ニュークリア・フューエル・ジャパン(以下GNFJ)、大阪府熊取町にある原子燃料工業に保管されている。このうち、東海村に保管されている粉末状の劣化ウランは来週にも海上輸送されるとみられる。またGNFJ、原子燃料工業が保管しているものについては、使用済み核燃料の形状で、来年早々にもそれぞれ陸上輸送・海上輸送がなされると予想される。 ( 注1 )

「このままでは、『放射能がでちゃう』のだという事実を広く知らせて、再処理工場の本格稼働を止めたい。」とグリーンピース・ジャパン核問題担当野川温子は述べた。


注1
陸上輸送は一般道路を用い、場所によっては住宅地の中を通過する。万が一事故で周辺に放射性物質が飛散すれば、周辺の住民に深刻な体内被曝を引き起こす可能性がある。今回の六ヶ所再処理工場のウラン試験用に輸送される劣化ウランの総量は53トンに達し、46億5千万人分の年間摂取限度に相当する(放射線障害防止法では一般公衆の劣化ウランの吸入による年摂取限度は11.4mg)。



関連URL
グリーンピース・ジャパン核問題Webサイト

サイバーアクション 青森県でのウラン試験を止めるために


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核問題担当 野川温子