グリーンピース・ジャパンは、本日「『将来枠組み検討専門委員会中間取りまとめ(案)』に対する意見」と題した 意見書 を、経済産業省の産業技術環境局 地球環境対策室 将来枠組み検討専門委員会事務局に提出した。この意見書は、同省が公開募集している 「産業構造審議会環境部会地球環境小委員会将来枠組み検討専門委員会中間とりまとめ(案)『気候変動に関する将来の持続可能な枠組みについて』に対するパブリックコメントの募集」 に応じて提出したもの。

同意見書でグリーンピースは、「中間取りまとめ(案)」の内容が非常に不十分かつ不適切であることを指摘。この案に盛り込まれている程度の取り組みでは、危険な気候変動の防止に必要不可欠である温室効果ガスの排出絶対量の大幅な削減を確実に実施することは不可能である、として同省の消極的な姿勢を強く批判し、今後適切な見直しを行うことを要請している。

「科学者の予測によれば、気候変動が進むにつれて、台風などによる被害は拡大するといわれている ( 注1 ) 。京都議定書を批准した一国の責任ある省として経済産業省の担当者は、気候変動の緊急性についてもう一度考え、この問題に対する認識を改める必要がある」と、気候変動問題担当の中島正明は述べている。

現在国内外において、京都議定書の第一約束期間 ( 注2 ) 以後に適用されることになる「気候変動に関する将来の枠組み」に関する議論が活発化しており、来年からは国際交渉の場で公式に話し合いが始まる。今回の経済産業省の「中間取りまとめ(案)」はこの議論の流れに合わせてまとめられたものであり、国内外の関係者から大きな関心を寄せられている。


グリーンピースの意見書(PDFファイル 57KB)


注1
気候変動で台風が強くなる!? STOP 気候変動!/Stop Climate Change, Go Solar!(PDFファイル 24KB:2004/10/20)

注2
京都議定書の第一約束期間は2008年から2012年であり、この期間に工業先進国に温室効果ガスの排出削減を義務付けている。しかし2013年以降については規定がなく、来年から将来の取り組みに関する国際交渉が正式に始まることになっている。


産業構造審議会環境部会地球環境小委員会将来枠組み検討専門委員会中間とりまとめ(案)「気候変動に関する将来の持続可能な枠組みについて」に対するパブリックコメントの募集について(経済産業省:2004/10/22)

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気候変動問題担当 中島正明
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