一般廃棄物の分野では、製品が廃棄物となった際の生産者の責任が少なく、法律上処理を任されている自治体の責任が大きい。そのため、生産者が安易に”リユースやリサイクルが技術的にも経済的にも難しいもの”を製造し、廃棄物増大やエネルギーの無駄を引き起こしていることが問題となっている ( *注2 )。
今回の公開質問状では、ビールメーカーの自社製品に対する拡大生産者責任の考え方、ペットボトルのエネルギー浪費性という面に関して、7つの質問を取り上げている ( 質問状 )。
「拡大生産者責任(EPR:Extended Producer Responsibility)の徹底がごみ問題の解決には必須だ。びん・樽ビールは模範的な例で、中身だけを販売し、びんはメーカー所有物として回収・リユースすることで廃棄物の発生抑制ができている。ペットボトルや缶などもびんや樽と同様に回収する方法を模索すべきで、それができていない現段階で、自治体にさらなる負担を強いるペットボトル化を進めることは、廃棄物問題の悪化につながる」と、グリーンピース・ジャパンの有害物質問題担当、佐藤潤一は述べている。
グリーンピース・ジャパンは昨年より、企業の生産者責任の強化による廃棄物の発生抑制を進めて「ごみをゼロに」するゼロ・ウェイストキャンペーンを開始している。今後も消費者や市区町村に協力を求め、生産者に拡大生産者責任の自主徹底を訴えるだけでなく、国や県にはその徹底を規定する法律や条令を制定すべきというキャンペーンを行っていくことにしている。
公開質問状本文
*注1
アサヒビール株式会社のニュースリリース
http://www.asahibeer.co.jp/news/2004/0708.html
*注2
容器包装リサイクル法の問題点については、以下を参照
「容器包装リサイクル法」改正に向けて、署名活動にご協力を!
ゼロ・ウェイストセミナー2004 in 大阪 7/22-24
関連URL
グリーンピース・ジャパン ゼロ・ウェイストサイト
お問い合わせ
グリーンピース・ジャパン
東京都新宿区西新宿8-13-11NFビル2F
電話 03-5338-9800 FAX 03-5338-9817
有害物質問題担当 佐藤潤一
広報担当 城川桂子