5月27日、国際環境保護団体グリーンピース・ジャパンの核問題担当鈴木かずえら4人は、青森県庁を訪れ、2002年11月に行った六ヶ所村および青森県内各地での放射線測定サンプリング調査の結果を報告し、異常な値は認められなかったもの、同村の再処理工場が運転を開始すれば、大量の放射能が環境中に放出されるとシミュレーションを示して警告した。また、現在の日本原燃による環境放射線モニタリング計画の不十分さを指摘し、あらためて6月に予定されているウラン試験を認めないこと求めた三村青森県知事宛の要請書を届けた。
対応した青森県資源エネルギー課牧野課長は、「調査報告の結果と本日示されたシミュレーションは勉強する。要請書は確かに受け取った。」と話した。グリーンピース・ジャパン核問題担当の鈴木かずえは「これからも調査は継続したいが、運転開始前と後を比べることはしたくない。核燃料サイクル計画の見直しがされようとしている中、ウラン試験の凍結は当然だが、大量の放射能が環境中に放出されることについて広く議論されるべきだ。」と述べた。

[写真]
六ヶ所再処理工場周辺でサンプリングする
ブルーノ氏 2002年11月 〜 greenpeace/Murayama

グリーンピースの委託により試料分析を行い、今回報告のためにグリーンピース・ジャパンと青森に報告に訪れた、フランスの政府から独立している研究機関CRIIRADのブルーノ・シャレロン氏は、「青森県や日本原燃の行っている環境放射線モニタリングシステムは不十分である。私たちや青森県の住民は正しい汚染値を知るためにもモニタリングシステムをチェックし、改善を求めていく必要がある。六ヶ所再処理工場が運転開始すれば、たとえ低線量だとしても、長期の間、放射線にさらされる。そうした被ばくが人体に何をもたらすかは解明されていない部分が多い。人体への影響を避けるには、再処理工場を動かさないことしかない。」と話した。
ウラン試験を認めないことを求める要請書
–2004年5月27日–


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