【ホバート、タスマニア州、オーストラリア】本日、タスマニア、ホバート市の議事堂前でタスマニアの原生林保護を求める集会が行われ、 7000人以上が参加した。

ウィルダーネス・ソサエティー主催のこの集会では、環境保護団体グリーンピースとウィルダーネス・ソサエティ-のメンバーや、緑の党上院議員ボブ・ブラウン氏、タスマニア労働党の下院議員のドュカン・カー氏、オーストラリアで人気のガーデンニングテレビ番組の司会者のピーター・カンダル氏なども参加した。

タスマニアのスティックス渓谷で、昨年11月より樹上の座り込みを行なっているグリーンピース・ジャパンのボランティア活動家野田沙京も集会に参加し、壇上で、「4カ月わたる原生林での生活からも、タスマニアの原生林の美しさと貴重さを実感してきました。この原生林を将来に残していくためには、皆さんの力が必要です。」と語った。

[写真]緑の党上院議員ボブ・ブラウン氏
〜 Greenpeace

ウィルダーネス・ソサエティ-のキャンぺーナー、ジェフ・ローは、「私たちは、タスマニアの原生林を破壊し、輸出用の木材チップとすることを早急に止めるよう、オーストラリア政府に求める。荒々しく破壊的に進めている大規模な皆伐による伐採跡地に毒薬の「1080」の撒布などを行なって、タスマニアの野生生物の生命を脅かし、絶滅に瀕した貴重な生物の生息地までが危機に晒されている。私たちは、これら私たちの原生林が保護されるまであきらめない。」と語った。

グリーンピース・キャンペーナー、レベッカ・ホバードは、「今日の集会は、この数カ月間にわたって活動してきたウィルダーネス・ソサエティーとグリーンピースによる国際的なタスマニア原生林保護キャンペーンの結晶でもある。このラリーは、タスマニアの何千人もの人々、タスマニアの原生林破壊の停止を望む世界の人々、そして、その原生林が消失する前に一目見ようと訪れる人々など、これら全ての人々の支持を結束するものである。」

2003年11月12日から、ウィルダーネス・ソサエティ-とグリーンピースは、樹齢400年以上の老齢樹が存在するタスマニア渓谷を守るために、グローバル・レスキュー・ステーションを設置し樹上の座り込みを開始した。 この樹上の座り込みには、オーストラリア、日本、カナダ、ドイツからの環境保護活動家が参加しており、オーストラリアのみならず国際的なメディアの関心を引き、注目を浴びる問題となっている。

タスマニアからの材木と木材チップの総輸出量は、オーストラリアの本土から輸出される総量を上回っており、手つかずにあった巨木をも含んだタスマニアの原生林のうち、現在は、20%以下しか残されていない。さらに、残されているうちの半分近くは、伐採の危機に晒されている。


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