8月14日と19日に発生した三重県企業庁の管理する「ごみ固形燃料(RDF)発電所」(同県多度町)の燃料貯蔵タンク爆発事故は合計7名の死傷者をだした。グリーンピース・ジャパンは同事故に対する見解を発表し、三重県にRDF施設の改善ではなく、政策転換によりその必要性を見直す抜本的な解決策を求める要望書(添付資料参照)を提出した。

グリーンピース・ジャパンの有害物質問題担当の佐藤潤一は「今回の事故で、メーカーが『最新で安全な技術』と呼んでいる技術でも欠陥が生じ、ごみを処理することがいかに危険を伴うかが証明されることとなってしまった。この事故で死亡された2名の消防士のご冥福をお祈りし、負傷された5名の方々のいち早いご回復を切に願っている。 こうした事故を二度と繰り返さない為には、ごみの処理技術には限界があり、処理技術はごみの問題をなんら解決するものではない事を関係者が認識すべきだ。関係者は処理技術の改善に取り組むのではなく、”ごみをどのようにして出さないのか”という命題に一刻も早く、真剣に取り組み始めなければならない」と語った。

また、グリーンピース・ジャパンは同要望書で、三重県が採用すべき代替政策として「ゼロ・ウェイスト政策」の採用を求めた。ゼロ・ウェイスト政策とは、オーストラリア・キャンベラ、アメリカ・サンフランシスコ、ニュージーランドの50%以上の自治体などが採用し、「2020年までにごみをゼロにする」というような具体的かつ高い目標を自治体が定め、焼却(ガス化溶融、RDF発電も含めて)なしで、ごみの減量に成功している政策である。

グリーンピース・ジャパンは今年7月からゼロ・ウェイスト政策の採用を日本全国の自治体に求めるキャンペーンを行っており、今後もごみ問題に対して真に持続可能な政策の採用を訴えていく。


ゼロ・ウェイスト政策参考文献

『ゴミポリシー ~燃やさないごみ政策「ゼロ・ウェイスト」ハンドブック』
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/toxics/zerowaste/publication_html

詳しくは、グリーンピース・ゼロ・ウェイストWebサイトをご覧ください。
http://www.greenpeace.or.jp/toxics 

お問い合わせ:
グリーンピース・ジャパン
東京都新宿区西新宿8-13-11NFビル2F
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有害物質問題担当 佐藤潤一
広報担当       城川桂子