【2002年11月13日サンティアゴ】 グリーンピースは、13日、ブラジル・マホガ ニーをワシントン条約の附属書IIへ掲載する決定が下されたことを歓迎した。こ れによって、貴重な樹種ブラジル・マホガニーは、合法で適切な管理のもとでの 取引きが強化されていき、絶滅への危機を免れるチャンスを得たことになる。

13日のワシントン条約会議での投票結果は、価値が高く貴重な樹種の取引きは、 持続可能な資源と厳重に管理された森林からの産出のみによって可能であること を示すものである。

「グリーンピースは、10年以上このマホガニーの問題に取り組んできた。今回の 結果は、我々にとっての誇りである。そして、マホガニーと、中央アメリカ諸国 の森林に依存して生活する人々にとっての歴史的な勝利である」と、グリーンピー ス・アマゾンの森林問題担当パウロ・アダリオは語った。

ブラジル・マホガニーをワシントン条約の附属書IIへ掲載する提案は、ニカラグ アによって提出され、グアテマラもこれを支持していた。13日のワシントン条約 第12回締約国会議では、ブラジルとボリビアの代表者が、附属書II掲載にあたり、 強い反対声明を発した。これに対し、イギリス、EU、中央アメリカ諸国は、附属 書II掲載は、この樹種の保護へ繋がるのみならず、さらに市場のセーフガードと、 消費者が違法取引きを避けることも可能にするものだ、と強調した。 特に、ビッグリーフ・マホガニー(Big Leaf Mahogany)は、メキシコ南部から アマゾンにかけての新熱帯区の森林に見られるものである。

今回の決定は、13日に秘密投票によって行われた結果である。提案を可決させた 投票結果は、賛成68票、反対30票、棄権14票、無効投票3票であった。ワシント ン条約の進行規定によると、提案は、一度総会での話し合いへ戻されそうになっ た。しかし、総会での議論を再開するには代表者の3分の2以上の合意が必要で、 最終的にこれに至らなかった。

これまでグリーンピースは、ブラジルとボリビアが、ワシントン条約会議での決 定を受け入れ、附属書II掲載によって、持続可能なマホガニー伐採と合法な取引 きがなされることを要求してきた。

「今回の決定は、合法で、社会的および環境的に持続可能な方法で伐採された木 材が取引きされるべきであることを、国際市場に対して明確に示唆したものであ る。」と、グリーンピース・インターナショナル森林問題担当、ティム・バーチは 語り、「市場と消費者は、持続可能な伐採方法から産出された林産物を求め始め ている。今回の決定は、こうした需要に応える確実な一歩である。」と付け加え た。

詳しくはグリーンピース・ジャパン森林問題Webサイトをご覧ください。

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グリーンピース・ジャパン
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森林問題担当 尾崎由嘉   広報担当 城川桂子