本日グリーンピース・ジャパンは、エクソンモービル(有)とその関連会社、東 燃ゼネラル石油株式会社*に対して、ホームページ上で募集した市民の意見14 1通を提出した(6月17日)*1。これらのメッセージは、エクソンモービル社に 対して、同社が地球温暖化対策の妨害をやめるよう求め、再生可能エネルギー供 給への貢献を求めるよう要望するもの。提出先のエクソンモービル(有)は、エッ ソやモービルといったブランド名で知られるアメリカのオイルメジャー、エクソ ンモービル社の日本法人である。 (* 東燃ゼネラル石油(株)。エクソンモービル(有)が株式の50%以上を保 有し、社長は同一)

最大の化石燃料会社エクソンモービル社は、これまで10年以上にわたり、地球温 暖化防止条約(気候変動に関する国連枠組み条約)などの国際的取り組みを弱体 化させようと試みてきた*2。
米国のブッシュ大統領の京都議定書離脱や、気候変動に関する政府間パネル (IPCC)の議長の選出に関しても*3、エクソンモービル社は、対策を弱体化させ るための働きかけを行っていた。
こうしたことから、グリーンピースでは各国でエクソンモービル社の関連会社に 対し、温暖化対策の妨害をやめるよう求めるグローバルキャンペーンを行ってお り、日本でのサイバーメッセージもその一環である。
尚、エクソンモービル(有)は、数度にわたる電話での交渉に対し、寄せられた 意見を受けることを拒否している*4。しかしながら今日、環境への配慮および、環 境に関する市民、消費者とのコミュニケーションは、より多くの企業が、企業活 動の向上を図るために、近年ますます重要視するようになっている。

どのような企業もそうした市民の声に常に真摯に耳を傾けているべきであるとグ リーンピースは考える。よって今回、グリーンピースに寄せられた意見は、配達 証明により同社へ送付した。

グリーンピース・インターナショナルおよびグリーンピース・ジャパン他各国 支部においては地球温暖化問題への実質的な対策を強化すべく、活動を継続して いく予定である。

―注―

寄せられた意見の一部はグリーンピース・ジャパンのWebサイトで公開し ている。
エッソが特別問題な理由
IPCC議長の選出問題: IPCCの前議長ロバート・ワトソン博士は、地球温暖 化対策の必要性をはっきりと強調し、アメリカの温暖化政策に対して批判的であっ た.今から一年前、エクソンモービル社の環境アドバイザーがホワイトハウスに 送ったメモには「アメリカ政府からの要請として(現議長の)ワトソンを(別の 人と)取り替えられないか?」と記されていた.結果的に、ロバート・ワトソン 議長の一期目の任期が切れるにあたって、アメリカ政府はワトソン博士を再推薦 しなかった(それまでの議長は通常二期務めていた)。
ホワイトハウス宛のメモ:
「市民の要望の一部はグリーンピースのホームページでも見られますし、私 ども一般市民の方から経営に関して意見書とかメッセージ等を聞くという事は、 前例もありませんし、今後も私どもでは考えておりません。来社いただく必要は ありません。」(エクソンモービル(有)広報渉外部からの電話による回答)等。  参考資料:エクソンモービル(有)への7月8日付け公開書簡
詳しくはグリーンピース・ジャパン地球温暖化関連サイトをご覧下さい。

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グリーンピース・ジャパン
東京都新宿区西新宿8-13-11NFビル2F
電話 03-5338-9800  FAX 03-5338-9817
地球温暖化問題担当  関根彩子
広報担当       城川桂子