グリーンピース・ジャパンでは、日本の玩具メーカー、ピープル(株)に公開質問書を出しました。


(背景)

グリーンピースで子ども用製品を分析したところ、ピープル(株)のおしゃぶりからビスフェノールAが検出されました。(2001年6月7日のプレスリリース、または脱塩ビおもちゃ通信8号を参照)

この後、ピープル(株)が、同社で分析委託をしたら検出されなかったという発表をしました。しかし、その発表には、分析委託先がや分析方法が全く記載されていませんでした。どのような分析をするかによって、その結果は大幅に違ってきますから、グリーンピースでは分析の詳細を質問することにしました。そこで、今回はまず分析機関とどのような分析か(溶出試験か、含有量試験か)についての回答を求める、次のような公開質問書を出しました。(この質問書は8月20日に同社に渡りました)





公開質問書

ピープル 株式会社 代表取締役 桐渕 千鶴子 様


拝啓 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

御社で分析された塩化ビニル製乳幼児玩具(にぎにぎおしゃぶりと知育ボール)の「検査結果」(全2枚)を、7月10日付けで御社管理部澤田様よりファクシミリでお送りいただきまして、有り難うございました。

この度は、その検査結果について詳細をお尋ねしたく本状を差し上げました。

8月6日にグリーンピース・ジャパンの担当者関根から御社管理部の澤田様へ差し上げたお電話にて、御社では私共が開示する情報と同等のレベルであれば情報開示をするとの方針をうかがいました。関連したファクシミリも同日頂戴致しました。

しかしながら、私共で情報開示の要望を致しましたもののうち、御社が検査委託をされた分析機関名について、お教え頂いておりません。私共の委託した分析機関名についてはすでに6月7日に資料をお渡ししております。

つきましてはまず、

御社で、当該玩具 (御社の「にぎにぎおしゃぶり」と「知育ボール」) を分析された機関の名前

何を分析されたか (溶出量か含有量か)

についてあらためて文書でご回答を頂きたいと存じます。

尚、私共の委託した分析機関名と何を分析したかにつきまして、念のため以下に記載し、あらためて分析調査報告書も同封致しました。

分析機関名称:STAT Analysis Corporation
所在地:2201 West Campbell Park Drive, Chicago, Illinois 60612-3501, USA

当該塩化ビニル玩具につき、6種類のフタル酸エステル類及びビスフェノールA、カドミウム、鉛、すずの含有量試験を致しました。

お忙しいところ恐縮ですが、8月末日までに宜しくご回答頂きますようお願いいたします。
尚、本状は御社で受理されたことを確認次第、グリーンピース・ジャパンのホームページに掲載されます。


敬具

2001年8月15日
グリーンピース・ジャパン 事務局長 志田 早苗