福島県が実施するエネルギー政策見直しに向けて5月31日に行なわれる「県民の意見を聴く会」を前に、グリーンピース・ジャパンは、「検討すべきテーマ」についての提言を福島県に行なった。担当の福島県地域振興課によると、すでに県内・外からいくつかの提案が届いているという。
福島県では、本日から、インターネットによる意見募集も始めた。アドレスはhttp://www.pref.fukushima.jp/chiiki-shin/energy/goiken.htm
福島県外からも意見を送ることができる。

原子力政策の見直しに関する検討組織で話すべき問題について

グリーンピース・インターナショナル
核問題担当 ショーン・バーニー
グリーンピース・ジャパン
核問題担当 鈴木 かずえ

2001年5月30日

今回、原子力政策の見直しに関する検討組織を立ち上げることについて、まず、敬意を表します。しっかり、時間をかけて、じっくり、検討していくという姿勢、大変頼もしく思います。検討は、福島県民のみなさんで行なうものであることは承知しております。しかしながら、グリーンピース・ジャパンは全国組織で福島県民も会員に存在していること、また、日本の原子力政策は、地球環境に大きな影響を及ぼしていることから、以下、原子力政策の見直しに関する検討組織で取り上げていただきたいテーマについて提案いたしますので、よろしくお取り計らいいただきますよう、お願いいたします。

日本の核燃料サイクルについて。その提案がなされた頃にさかのぼっての再検討。(どういう目的で始められたのか) 現在と将来に渡っての計画の再検討。

使用済み核燃料の管理について。各国の経験やトレンドも含めた、選択肢について。

再処理に対する直接処分(ワンス・スルー)に関する比較検討。— 健康への影響、経済性、環境影響、核拡散への影響、地域の自立について。

ウラン燃料とプルトニウム(MOX)燃料に関する比較検討。— 健康(労働者も含む)への影響、安全性(海上輸送および、原子力防災含む)、装荷と貯蔵、品質管理、経済性、環境影響、核拡散への影響、地域の自立について。

以上のような広範囲にわたる検討がなされれば、核燃料サイクルとそれに代わるエネルギー政策との比較ができると考えます。

よろしくお願いいたします。