「プルサーマルを柏崎刈羽原発と同じ型の原子炉で行っているのは、世界中でたった2基だけ」

「日本のプルトニウムやプルサーマル燃料、核のゴミの海上輸送には、世界中で反対の声があがっています」

4月6日(金曜日)、国際環境保護団体グリーンピース・ジャパンは、刈羽村村民へのメッセージとして、新聞折込広告を実施する。
B4サイズの表裏で、表には
「プルトニウム燃料をふつうの原発で燃やすプルサーマルを、柏崎刈羽原発と同じ型の原子炉で行っているのは、世界中でたった2基だけ」
裏面は「日本のプルトニウムやプルサーマル燃料、核のゴミの海上輸送には、世界中で反対の声があがっています」の2本だて。

表は、国や電力会社が、「世界でプルサーマルは30年以上の実績があります。」「現在プルサーマルを行っている国 — ベルギー・ドイツ・フランス・スイス」などと宣伝しているのに対して、たしかに、ベルギー・ドイツ・フランス・スイスでプルサーマルを行っているが、柏崎刈羽原発と同じ型(沸騰水型)で行っているのは、ドイツの2基だけ。しかも、プルトニウム燃料の全体の燃料に占める割合は、それぞれ2%、20%と極めて少なくなっている — という実情を知らせるのが目的。

また、2基で実施中のベルギー、柏崎刈羽原発と同じ型では2基、違う型では8基で使用中のドイツは、両国とも、将来は原発の全廃が決まっていること、柏崎刈羽原発と違う型で3基で実施中のスイスでは、そもそもプルサーマル燃料のためのプルトニウムの使用済み核燃料からの取り出しが禁止になったことなども書かれ、決してプルサーマル使用の将来がバラ色でないことも書いてある。さらに、フランスでは、柏崎刈羽原発と違う型で20基で実施中だが、再処理工場の周辺では、放射能が原因と思われる白血病が子供に多発しており、再処理工場に反対する地元の母親たちが「怒れる母の会」を作ったことも紹介した。

裏は、世界地図の上に、怒っている人々の顔が描いてあり、1992年のプルトニウム輸送の時に反対を表明した61の地域と国の名前が列記してある。

グリーンピース・ジャパンでは、村民の多くが原発関連企業で働いている刈羽村の人々に、なぜ、プルサーマルに反対なのかを伝えたい、と広告を企画した。