3月10日、日本の柏崎刈羽原発3号機用のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の輸送への海上抗議行動がフィジーのスバで行われた。2歳から70歳の男女100人が、26隻のカヌーや釣り舟、ヨット、クルーザーなどで海上を航行しながら、スローガンに声を合わせたり、横断幕を広げるなどした。
参加したのは、女性団体、反核団体、地元のユニセフのグループ、観光所のグループ、ナウルの外交官、ツバルの外交官、など。

抗議船団のスポークスバーソンのナタリー・ベントリーは
「太平洋地域を通る有害な核物質の輸送を止める行動のために声を上げたかった」と述べ、
フランス、イギリス、日本の政府に、太平洋を、有害な物質の輸送路にするなと求めた。
「今日の行動は、一連の輸送の即時中止を求めた、タスマン海非核船団の、プルトニウム輸送船への抗議行動に連帯の意を表したものです」
「わたしたちの地域で起こりうる事故の結果を引き受け、その中で生きねばならないフィジー国民として、声を上げるのは大切なことです」と述べた。
そして、南太平洋諸島フォーラムがプルトニウム燃料輸送に対して憂慮の声を上げたことを歓迎しながらも、輸送の永久停止を求めて、もっと目に見える努力が必要だとした。太平洋の島々に生きる人々の暮らしに直結したこの問題について、もっと毅然とした態度をとるべきだと付け加えた。

フィジーのエコツーリズム協会(FETA)の会長、ケリー・ブリッカーは、この抗議行動へ、組織としての賛同を寄せ、
「フィジー・エコツーリズム協会はすべての南太平洋の生態系、とくに傷つきやすい海洋生態系、海岸沿いの地域を守るための計画を支持する」と述べた。

抗議行動の模様は、フィジーテレビで報道された他、デイリーポスト、フィジーサン、フィジータイムスの2面や3面に写真つきで報道された。

225キログラムのプルトニウムを含んだ燃料を積んだ船は20日以降に柏崎に到着する見通し。225キログラムのプルトニウムから30~40発の原子爆弾の製造が可能である。

* このリリースは、グリーンピース・太平洋のエネルギー問題担当のアンジネット・ヘッファマンならびに、抗議船団スポークスパーソンのナタリー・ベントリーからの報告を元に、まとめたものです。