グリーンピース・フランスの活動家は今朝未明、コジェマ社の輸送用鉄道ターミナルとゲートでの抗議行動時、仏内務省つきの警察隊(CRS)により逮捕された。柏崎刈羽用プルトニウム燃料が、ラ・アーグ再処理工場の他、このターミナルにも保管されていたことが発見された直後だった。これは、ラ・アーグ再処理工場から、ターミナルまでの輸送が、全くの秘密裡に行われていたことを示す。
ラ・アーグ再処理工場からヴァローニュのターミナルまでは約40キロメートル離れている。グリーンピースによる平和的な抗議行動は、土曜日(13日)に開始された。
17日深夜1時、グリーンピース・フランスの5人の活動家がコジェマ社鉄道施設のターミナルのゲートや線路から引き離され、護送車に押し込まれた。3人は、自らとゲートを鉄製の錠で結びつけていたが、それは、電気のこぎりによって切断された。

コジェマ社のラ・アーグ再処理工場からのプルトニウム燃料のシェルブールへの軍隊と警官隊のコンボイに守られての輸送は16日午後9時から行われた。
今回は、18車輪つきの核物質輸送車3台、武装警官隊と軍隊を載せた車両を含み、およそ40台の車両が、午後9時頃、ラ・アーグ再処理工場を出発した。シェルブールの漁港と観光地であるノルマンディを通過し、コジェマ社の埠頭に到着した。

また、ターミナル内に保管されていた分の輸送も、17日午前3時から行われ、4時にシェルブール港に到着した。現在、港には4つの輸送容器が安置されている。港に輸送船の姿は見えない。

日本のプルトニウム計画への反対は、数十もの輸送ルート周辺国に加えて、日本国内でも勢いを増している。
今週日本へ運ばれるプルトニウム燃料は世界最大の原発基地、新潟県柏崎刈羽原発で使用される計画だ。刈羽村の村議らは、最近、プルサーマル計画の賛否を問う住民投票への村民の支持を集めようとしていることを発表した。もし、実現すれば、7月とされている装荷はむずかしいだろう。
1999年に日本に運ばれたプルトニウム燃料はすべて使われていない。そのうちの半分である英国核燃料会社BNFL社で製造されたプルトニウム燃料は、品質管理データの不正を認めさせられ、英国へ返還されることになっている。もう半分であるベルギーのベルゴニュークリア社(MOX関連事業でコジェマ社と提携している)製造のプルトニウム燃料は昨年8月に差止め仮処分申請され、裁判係争中である。ベルゴニュークリア社の品質管理データに、不正の疑いがあるというのが原告の主張である。

「民主主義を脅威にさらす行為だ。プルトニウム利用は経済的に合理性をもたず、安全面、安全保障面で公衆をリスクにさらす。結果的に他国の核兵器物質の保有を奨励してしまう」
とグリーンピース・インターナショナルのプルトニウム問題担当部長のショーン・バーニーは述べた。


* 輸送のもよう、グリーンピースの抗議行動の映像は、グリーンピース・インターナショナルのホームページを参照してください。

http://www.greenpeace.org/~nuclear/transport/mox00/news.html
http://www.greenpeace.org/~nuclear/transport/mox00/news1.html