本日、国際環境保護団体グリーンピースは、日本の北太平洋での調査捕鯨を中止するよう求める抗議行動を、世界19カ国で展開した。グリーンピース・ジャパンからは、総理大臣、外務大臣、農林水産大臣、水産庁長官宛に、要請書を送付した。

第3日新丸を母船とする捕鯨船団は7月末に日本を出航し、これまでにニタリクジラ4頭、マッコウクジラ1頭を含む27頭のクジラを捕獲した。IWCが管轄するミンククジラ以外の大型鯨類が捕獲されるのは、1986年に商業捕鯨のモラトリアムが施行されて以来、初めてのことである。

国際捕鯨委員会の総会で、毎年中止勧告が出されている日本の調査捕鯨に対し、先週、15カ国の政府から日本政府に対して中止要請が出され、また、ビル・クリントン米国大統領、トニー・ブレア英国首相、ヘレン・クラークNZ首相からは、調査捕鯨をやめるよう求めた本人からのアピールが、日本政府に対して送られている。

日本の調査捕鯨は、クジラの生態の科学的調査のため、とされているが、実際、捕獲されたクジラの肉は市場に出回っており、また、密漁や密輸の隠れ蓑になっている。国際捕鯨委員会では、調査のためにクジラを捕殺することは重要ではなく、むしろ、非致死的調査に切り替えるよう、勧告が出されている。