グリーンピース・ジャパンは本日、“ごまかすな「燃やして 埋めて 忘れちゃう」の日本政府”と書いた横断幕を掲げて、フィリピンから送還された有害廃棄物の処理が行われている東京都大田第二清掃工場前で、廃棄物の移動と焼却の中断をもとめて、他市民団体や住民と一緒に抗議を行いました。
ごまかすな


今回、海外へ不法投棄された産業廃棄物の処理が、国による代執行として行われています。しかし、税金を使って実施され、かつ公的な焼却炉で焼却を行うにあたって、国も、東京都も経緯と責任の全貌を説明していません。排出業者の特定とその責任追及をまず行うべきであるにもかかわらず、それらを明確化する前に、廃棄物の不法輸出という国レベルの不始末の処理を、一方的に自治体の施設に負わせてはなりません。

今回の措置のように、事件の全貌を明らかにせず、また排出業者の責任追及もおこなわないまま、曰く付きの廃棄物を慌てて「燃やして 埋めて 忘れよう」という場当たり的な対応をすれば、今回生じた国際社会の不信感を払拭どころか逆に増大させることにつながります。

今後、同様の被害を途上国に対して与えないことを日本が国際社会に向かって示すためには、当該廃棄物の処理を中断し、その間に、問題の経過を全て明らかにし、排出者の責任を問い、かつ、国としてバーゼル条約における有害廃棄物の輸出の全面禁止に批准することが不可欠なのです。