グリーンピースの会員を始めとする、市民からの玩具の脱塩化ビニルを求めるはがきに対して、玩具業界では(株)バンダイに次ぐ大手であり、海外でも良く知られている(株)トミーが「3歳未満を対象とした玩具で口を入れることを目的とした商品には塩化ビニルの使用を中止していること、またそれ以外の商品についても、可能な限り塩化ビニル以外の材料を使用するように努力していること」さらに、塩化ビニル代替材については、軟質のものだけでなく包装材料に使用する硬質塩化ビニルも含めて研究していることを、昨日、グリーンピース・ジャパンに対する書簡で明らかにした。

トミーは「今後共、塩化ビニルの使用は継続」していくとしながらも、「何かあったら、ではなく、何かありそうだから、という予防原則の思想に基ずき」、「可能な限りの対策を実施」していると述べている。健康や環境を守っていくために重要な予防原則の方針を消費者に対して明言しており、今後のさらなる努力を期待したい。

今回のトミーの発表は、最大手(株)バンダイ(4月14日)、ローヤル(株)(4月28日)の脱塩ビへの動きの発表に続くものであり、グリーンピース・ジャパンは、これらの玩具メーカーが消費者の不安に応えようと努力し、それを消費者に向けて表明したことを歓迎する。

グリーンピース・ジャパンは、98年2月から、脱塩ビおもちゃキャンペーンを行ってきた。すでに脱塩ビを達成し、あるいは目標を打ち出して努力しているメーカーは確実に増えている。グリーンピース・ジャパンは、ビジネスセミナーなどを通じて情報提供を行ってきたが、今後も引き続き塩化ビニルからの代替を図ろうとする企業へ、情報提供を含めた働きかけを行っていく。