パキスタン、ナワズ・シャリフ首相閣下
1998年5月28日

貴国は本日核実験を強行したと報道されています。
世界中からの実験自制の要請にもかかわらず、貴国が核実験を強行したことに対し、強く抗議します。

5月15日にグリーンピース・ジャパンは貴国に、核実験実施を自制するよう要請しております。その中で「『核には核を』という考え方は『破滅への道』」と書きました。今、貴国はまさしく「破滅への道」を歩みだしたのです。

以下、要請します。

今後、いかなる核実験も一切行わぬこと。

包括的核実験禁止条約をただちに調印、批准すること。
私たちは、今、言葉を失っています。インドが核実験をし、今また貴国が核実験を強行したことにより、再び核戦争の恐怖が現実のものとして私たちの目の前に迫ってきているからです。
しかし、世界はこの悪夢の連鎖反応を止めるために立ち上がるでしょう。

貴国に残された道は、これ以上核実験を行わないと宣言をし、核兵器開発を止め、包括的核実験禁止条約に調印することです。最後に、重ねて、二度と核実験をしないように強く要請します。

グリーンピース・ジャパン
事務局長、志田早苗