環境保護団体グリーンピースが入手した内部外交文書によれば、今回の高レベル放射性廃棄物海上輸送のルートは南アフリカ喜望峰まわり、船の名前はパシフィック・ティール、フランスを出港するのは来年の1月16日、ルート周辺国は12月23日に通告を受ける予定だという。
グリーンピースは、最短距離であるパナマ運河ルートを通れないのは、カリブ、中南米の国々の反対により、最長距離である南アフリカホーン岬ルートを通らざるをえないほど、輸送主体側(電力会社)が追いつめられている、と見ている。

南アフリカまわりのルートは、1992年のあかつき丸によるプルトニウム海上輸送と同じもので、各国の反対を招いた。 1995年の第一回目の高レベル放射性廃棄物輸送の際にはブラジル、アルゼンチン、チリの反対にもかかわらず、南アメリカホーン岬を通過した。 グリーンピースは12月当初からカリブ諸国にグリーンピース号を派遣して反対運動をおこなっている。また12月16日からは虹の戦士号をホーン岬近くに派遣していた。

グリーンピースの入手した外交文書の内容(仮要約・原文仏語)は以下の通り。
同じ指示を受け取っているはずの英国と日本の大使館に連絡をとってください。連絡はただちにおこなってください。(コジェマ、BNFL、ORCが輸送のはっきりした日程を公表するプレスリリースの前におこなってください)
秘密に以下のことを伝えてください。

1月16日にパシフィック・ティールがシェルブールを出港。
喜望峰、オーストラリア東、南太平洋を通る。
ルート周辺国は12月23日に秘密裏に通告される。
他の国々には1月6日から11日の週に通告される。