国際環境NGOグリーンピース・ジャパン(東京都港区)は、11月17日(金)より11月26日(日)まで、東京都・青山のLIGHT BOX STUDIOにて、日本における気候変動の影響をアートを通じて感じる展覧会「HELP展 30年後には消えてしまうかもしれない」を開催します。「気候変動とアート」をコンセプトに、迫りくる気候変動の影響がどのような形で日本にやってくるかを来場者に気づいてもらうことを目的としています。また、展示品を含む会場造作の一部を持ち帰りできる、来場者参加型の企画も実施(一部有料)。展示会のリユースを社会実験します。

本展覧会では、主に気候変動が原因で、30年後に日本から失われてしまうことが予想される生物や文化の中からいくつかのテーマをピックアップし、ぬいぐるみ作家・片岡メリヤス氏、八劔神社・宮坂清宮司、料理研究家・土井善晴氏らを含む多様な作家や文化人たちと協力し、日本に迫る気候危機を五感で「感じられる」作品を展示します。

<概要>

主催:グリーンピース・ジャパン

企画:クリエイティブユニットHAKUA

会期:2023年11月17日(金)-11月26日(日)

会場: LIGHT BOX STUDIO AOYAMA

           (東京都港区南青山5丁目16−7

時間:11:00~18:00 入場料:無料

(ウェブサイトより申し込みを推奨)

公式サイト:https://bit.ly/3Ph0yAn

公式インスタグラム:https://www.instagram.com/help_gpj/

制作協力:UESATSU(Graphic Designer)、亀村 佳宏(Videographer)、竹内紙器製作所(Space Design)、島田彩子(SNSマーケター)

告知協力:パタゴニア日本支社

各画像はこちらからダウンロードいただけます。

<トークイベント>

①11月17日(金)13:00~14:00

トークテーマ:気温の変化と御渡り

登壇者:八劔神社宮司 宮坂清氏

②11月23日(祝・木)

トークテーマ:プラスチックと気候変動

登壇者:モデル・NOMA、フォトグラファー・MARCO

(お子様連れ歓迎です)

予約方法:HELP展ウェブサイトからご予約をお願いします(11/1より受付開始)

<展示内容>

1. 動物からのHELP

本作品では、今、絶滅の危機に瀕している動物たちの姿を片岡メリヤス氏が本展示会のために制作したぬいぐるみを通してご紹介します。また、本展示のぬいぐるみは購入可能作品となります。来場いただくと購入のお申し込みが可能です。(展示終了後に抽選)
コラボアーティスト:ぬいぐるみ作家 片岡メリヤス 氏

2. 寿司からのHELP

気候変動の影響による海水温の上昇や海洋酸性化などにより食べられなくなるお寿司ネタが増えると予想され、より詳しい調査が求められています。本作品では、無くなる可能性に応じて透明度を変化させた樹脂オブジェの寿司を作成しました。

コラボアーティスト:クリエイティブユニット HAKUA

3. 諏訪湖 御渡りからのHELP

長野県の諏訪湖が全面結氷すると南の岸から北の岸へかけて氷が裂け、高さ30cmから1m80cm位の氷の山脈ができる伝統文化「御渡り」。諏訪市の無形民俗文化財に指定されている神事ですが、近年では気候変動の影響か御渡りの出現が少なくなっています。本作品では、御渡りの出現を判定する八劔神社宮司・宮坂清氏の言葉と、1683年から脈々と綴られた御渡りの記録をもとに展示します。

出演:八劔(やつるぎ)神社宮司 宮坂 清 氏

4. 昆布からのHELP

昆布は出汁として古くから親しまれ、日本の食文化を育んできました。また、昆布などによって形成される藻場は、たくさんの生き物の生育場でもあります。その昆布が気候変動の影響でなくなることは、日本の食文化、さらには日本人の精神性にまで影響を与えるのではないか?ーーそんな疑問を料理研究家の土井善晴氏に伺いました。
出演:料理研究家 土井 善晴 氏

5.東京からのHELP

気候変動の影響で、本展示の開催地である東京にも大きな被害をもたらすことが予測されています。海面上昇により浸水・冠水の被害が増える可能性が高く、東京も今のような姿ではなくなってしまうかもしれません。本作品は、サンドアートで作った街並みが浸水により刻一刻と変化していく様子を表現します。

コラボアーティスト:サンドアーティスト 相澤 澄惠 氏

<参加アーティスト・出演者>

片岡メリヤス(ぬいぐるみ作家)

2011年から活動を開始。ぬいぐるみ作品を中心に、動くおもちゃ、光るおもちゃなど、飾るだけではなく遊べて愛のあるぬいぐるみを制作する。また自ら脚本出演も行うオリジナルの人形劇を各地で上演しているほか、漫画やドローイング、木工・粘土など様々な作品を手がける。ぬいぐるみ・人形劇共に、異ジャンルのアーティストとのコラボレーションや、広告への作品提供など幅広く活動中。

宮坂 清(八劔神社宮司)

1950年、長野県諏訪市生まれ。國學院大学卒業後、京都・伏見稲荷大社、諏訪大社、手長神社を得て、2020年より現職。趣味は古文書を読むことと篠笛。教誨師を務めている。

土井 善晴(料理研究家)

十文字学園女子大学招聘教授、東京大学先端研客員研究員

スイス・フランスでフランス料理、大阪味吉兆で日本料理を修行。土井勝料理学校教授として勤務後おいしいもの研究所を設立し独立。人が生きていく上で最も大切な食事として「食事学」「料理学」を広く指導、和食の観念から「一汁一菜」を提唱している。NHK『きょうの料理』ギネス記録料理番組を1987年より講師継続。2022年度文化庁長官表彰受賞(功績概要「日常の食事は、ご飯と具だくさんの味噌汁で充分」との提案により、多忙な現代人であっても気軽に日本の食文化の豊かさや楽しみに触れられるきっかけを作ったこと及び国外での交流活動等を通じて、我が国の食文化の振興・発信に多大な貢献をした)。

相澤 澄惠(Sand Artist )

2003年生まれ。秋田県出身。秋田公立美術大学附属高等学院 金属工芸コース卒業。バレエを習い様々な公演にも出演。現在は女子美術大学ファッション・テキスタイル在学。2019年小型砂像の制作をきっかけにアーティスト保坂俊彦氏に声をかけていただき、現在全国各地でサンドアート作品を制作している。過去の制作場所は、サンドクラフトinみたね、メーテレ60周年内海砂まつり、SUMMER SONIC会場、なないろの芸術祭。

制作協力:保坂 俊彦 (東松島市 地域おこし協力隊)

<ディレクション>

HAKUA(Creative Direction・Produce)

2021年、京都・白亜荘を拠点に活動するクリエイター5人によって結成されたクリエイティブユニット。手法にとらわれることなく、アートとテクノロジーの境界を右往左往しながら、これまでにない体験を作り上げようと日々模索している。

HELP展 クリエイティブディレクター:宮園夕加